スイカの皮って、結構固いですよね?
どんなにスイカが好きな人でも、皮まで食べる人はいないはず。w
でも、小さいスイカの皮はけっこう柔らかいんですよ!
ちょうど着果の確認ができるころのスイカです。
このころの状態はまだ皮が柔らかく、摘果した玉などを漬物にして食べることもできます。
ですが柔らかい分、とても傷つきやすいんです。
なんていうか、ナイーヴなんです。
そしてこの時に傷がついてしまうと、その部分はずっと傷が残ってしまいます。
スイカはここから肥大するので、傷も一緒に広がってしまうことも。
僕らのスイカは商品として人に届けるものなので、見栄えも大切にします。
今回はスイカを傷から守るための「皿敷き」をご紹介。
順序としては、授粉を終え、少し肥大を待ち、摘果を行った後の作業になります。
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この皿引きの際に、すいかをなるべく直立させます。
写真をみてください。
真ん中の一部が、白っぽくなっていますね。
これは、着果時から数日間、地面についていた部分です。
スイカの模様は日光によって発色するんですね!
もしこのまま収穫まで放置すると地面についている部分は真っ白になってしまいます。
たまーに直売系のお店でそういうスイカ見かけますが、畑でほったらかしにした証拠ですね。手抜きスイカです。
一度しっかり日光が当たればあとは大丈夫です。
すいかを立てる時の注意点①
スイカがごくごく小さいうちは、立てること自体はとても簡単です。どうってことありません。
ですが、油断してると手を滑らせた拍子に自分の爪でスイカの表皮に傷をつけてしまうことがあります。
初期のスイカはとにかく傷つきやすいので扱いに注意。
スイカが少し大きくなり、表皮が硬くなってくると、傷の心配は無くなります。
ですが今度は立てる時に注意が必要。
とにかく気をつけなければならないのは、誤って収穫してしまわないようにすること!
扱い方を間違えると簡単にもげてしまいます。
特に、蔓からスイカのなり枝が生える部分はかなりもげやすいので要注意。
こうやって、蔓をスイカの上に乗せるように添えてやります。
こうすればなり枝に負荷がかかりません。
ここから肥大しても負荷はほとんどかからないので、成長過程で勝手にもげてしまう心配もありません。
すいかを立てる時の注意点②
もう一つ気をつけたいのが、これ。
蔓から生える巻き毛が絡み合い、隣の蔓を引っ張っています。
このまま無理にすいかを動かすと、他の蔓が一緒について来てしまいます。
他の蔓の分の重みが負荷になるため、すいかをもいでしまう原因です。
手で簡単にちぎれるので、こういう巻き毛の絡みは必ずほどいてから作業します。
皿の色で着果日を識別
通常、授粉から数日で着果を確認します。だいたい鶏の卵より少し大きいくらい。
この時、着果の確認をした日付がわかるように「着果棒」を立てます。
同じ日に植えたスイカでも、同じ日に授粉できるわけではありません。
だいたい5日間くらいはかかります。
そのため着果棒も3種類くらい用意して、2日ごとに着果の確認をしていきます。
ですが、扱うスイカの数が多くなると、正直棒を立てるだけでもかなりの作業。
何より、棒をスイカの数だけ用意しなければなりません。正直、めんどくさいですねw
そこで、僕らはスイカに敷く皿の種類を分けて、着果棒の代りにしてます。
白い発泡スチロール製の皿に加え、プラスチック製の青い皿。
この皿は他にも赤や緑もあります。
これで3〜4色は確保できるので、着果の日付で2日ごとに色を変えてます。
ここまで来たんだから。
この皿敷きを終えると、収穫までほぼすいかを触ることはありません。
途中「玉回し」という作業がありますが、あまり大掛かりなことはしません。これはまた記事にします。
あとは害虫防除とか、鳥獣害に遭わないようにするだけです。
閲覧注意!?今日のすいか栽培「害虫〜防除編」だからこそ、この皿引きの作業で失敗し、すいかを誤ってもいでしまうとかなり凹みます。
今までの苦労がパーになりますから。
ひとつでも多くのスイカをみなさんに届けるため、細心の注意を払って大事に大事に育ててます!