客商売やっててこれが言える人は少ないだろうなあ。
この方に面識はないけど激しく共感。来ないでください。|平田 はる香 @wazawazapan|note(ノート) https://t.co/UX5Gv5VfNP
— 梅田将成@山口県阿武町🍉ブログ開始! (@crfmuc0nd) 2018年6月25日
先日、noteで気になる記事を読みました。
長野県で「パンと日用品の店 わざわざ」を経営する平田はる香さんの記事です。
来ないでください。って、かなり心がざわつくタイトル。
詳しくはぜひ記事を読んでいただきたいのですが、ざっくり説明すると、
- NHKの番組で取り上げられたことでパンが非常によく売れるようになった
- お店の方針は変えていないので、パンの販売総量は変わらない
- パンが売り切れることに腹をたてる客が怒鳴ってくるケースがある
そこで、タイトルに戻ってくるわけです。
僕は平田さんとは面識はないですが、客商売をしている人間がこの発言をすることには相当な覚悟が必要だろうと理解しています。
正直、この記事は震えましたね、いい意味で。
さて、今回は、僕が大学生をやってた時からずっと考えていた「お店とお客の関係」について書かせてもらいます。
お客に合わせて店を作る必要はない。
少し平田さんの記事を引用。
店を訪れた方々みなさんが均等に買えるように、制限量を調整しています。お一人様一つまでとなったら、それまでです。並んでる目の前でパンが無くなったらどんな気持ちになりますか?それこそ悲しいです。みんなで分けましょうというのがわざわざの理念なんです。パンが買える喜びをシェアして、パンが買えない悲しみもシェアするのです。
これ、何かおかしいことありますかね?
お店の理念があるなら、それを大事にすべきです。客に合わせる必要はないですし、全てのニーズに応えていたらキリがありません。
事業を始める時には、場所や、扱うコンテンツなどの前提条件があります。
その条件の枠の外のことを盛り込むのは限界がありますよね。
提供できるものなんて最初から限られていて当たり前なんです。
ショッポングモールみたいに、いろんなお店が集合体をなす施設じゃないんですから。
むしろ、何かに特化した部分が「惹き」であり、遠くから足を運ぶ人が現れるのです。
理念や方針そのものが商品に価値を与えている好例じゃないですか。
そんなことに不満をぶちまけるのは、はっきり言って理解不足、了見が狭すぎます。
こういう客に対して「来ないでください。」というのは言ってしかるべきですね。
放置すれば他のお客さんを傷つけかねません。
お客を”ちゃんと”やる。
平田さんの記事にあったような「怒鳴る客」っていうのは、お客としてのリテラシーがめちゃくちゃ低いんです。
どういう思いで店を創り、運営し、お客さんと向かい合いたいのか。
こういうことは、ちょっと気を配れば、お店に行って商品を買って店員さんと最低限のやり取りをするだけで感じ取れるものです。
要はアンテナの問題ですね。
あらゆるお店のサービスを「当たり前」と考えて貪っているタイプの人種はこのアンテナが錆びついているんです。
「金払ってるんだからサービスを受けるのは当たり前じゃないか!」
とか言い出す輩はもう最悪。
お金はあくまでお店が提供する商品を得るための「コスト」です。
それ以外の「お店の雰囲気」とか「店員さんの接客」とか、そんなものはお店の理念や方針からくるものであり、お金のやり取りとは切り離されているものです。
お客をちゃんとやる習慣があれば、それに気づけます。
すると、価格に反映されていないお店の努力に気づき、目の前の価格が安く感じてくるんですね。
とてもいい気分でお店を出れますから、人生が豊かになりますよ。
自分への投資のつもりで食費に突っ込む。
手っ取り早く”ちゃんとした客”を目指すには、定期的に自分の収入に見合わないくらい高いものを食べるのが効果的でしょう。
僕は鳥取にいた頃、京都まで足を伸ばし、京料理のコースや天ぷらの専門店へ通いました。
安いところで一食4000円台、高いところで8000円くらい使ってました。
まあ大人の方からすれば安いほうでしょうが、バイトしながら貧乏学生してた僕の財布はこれでも焼きつくような金額です。w
個人的なオススメは、祇園にある和バルOKUさんとか、京都市内にいくつか店舗を持つ八坂圓堂さんとか。
こうやって、身の丈にあってないお店に行くと、初めのうちは否応無く緊張しちゃうんですよね。w
粗相しないように気をつけるし、何より自分の財布が焼き付いてるんで、なんかもう覚悟みたいなものをもってご飯食べます。w
この繰り返しはいい経験になりましたし、今でも続けてます。
おかげで自分の人生が豊かになってるんで、今の所この投資は成功してますね。
サービスを受けることは勉強になる。
外食もそうですけど、基本的にサービスを受けること、お客をやることは勉強になること多いんですよ。
自分が何かを提供する側に回った時、それを実感します。
自分で商品を作って、販売まで考える仕事を始めて本当に良かったのは、これまでのお客の経験が少なからず役に立っていることです。
今も色んなお店で「俺もまだまだ!」って思わせてもらえます。
これからも僕は自分に投資して色んな場面でお客をやります!
きっとどっかのタイミングで投資した分が自分に返ってくるはずですから!