やっぱり家内労働の農業では立ちゆかなくなるっていう話。

7月30日の日本農業新聞より。

2018年の家族単位で農業をする家族経営体数は、前年比3・1%減の118万5000となり、初めて120万を下回ったことが、農水省の農業構造動態調査(2月1日時点)で分かった。高齢化による離農に歯止めがかからない状態が続いている。一方、農業を営む法人経営体数は4・1%増の2万2700で8年連続で増えた。

家族経営体は統計のある11年から毎年3~5%の割合で減少。過去5年で約30万の家族経営体が離農したことになる。

家族経営体、つまり家内労働ってことですね。

以前、別の記事でも書きましたが、家内労働の農業が行き詰まるのは自明の理です。

田舎に来る人はいる。働くことに意欲だってある。でも受け入れる農家が未熟です!

子どもが農業を継ぐのが当たり前の時代ではありません。

子どもが継がなかった時点で、家内労働には終わりが来ることが決定します。

農地はというと、高齢になって農業をやめるときには地域の農業法人に土地を貸し付けるか、受け皿がなければ放棄地です。

短期で見れば、家内労働は人件費が浮いて世帯収入が見込めるとも言えますが、長期で見ればまず限界が来ることがわかります。

そもそもマインドが古いから悪循環に陥る。

当たり前のように家内労働で農業をしている農家は、古い考え方に囚われているかもしれませんね。

だって家内労働が当たり前だと思ってるんだもん。

あとは、育てた作物は市場に流すのが当たり前っていうマインドとか。

市場に流すとなれば、品目によりますが、ほぼ物量の勝負です。

はっきり言ってこの世界では儲かる層と儲からない層はほぼ決定しています。

市場の評価を勝ち取るのは本当に難しいことですから。

だから、

儲からない農家はいつまでも儲からない。

儲からないから子どもは農業を継ぎたくない。

子どもが継いでくれないから自分の代で農業を辞めざるを得ない。

という悪循環にはまっていくんです。

自分たちで売ることで考え方を変える。

「家内労働が限界なのはわかってるけど、人を雇えば人件費かかるし…。」

「バイトさんが納得するくらいの人件費を払うと、今の野菜の単価じゃあ作付けを増やしても元が取れるかどうか…」

いや、違うでしょ!

必要経費を算出した上で、いくらで売れば利益が出るのかを考えるべきでしょ!

結局、人件費を惜しんで家内労働に閉じこもってる農家のほとんどが、商売を市場に任せて、自分たちで売ることを放棄してるんです。

自分たちで商品に価値をつけて、マーケットにアタックを仕掛けることを考えないと、悪循環からは抜け出せません。

投資に値するものを作る。

もちろん、人件費かけて売れないものを作ったんじゃお話にならないので。

僕らは自分たちで価格をつけて販売できるすいかを作っています。

量産型すいかよりお高いですが、「福賀すいかじゃないと!」と言って買ってくださる方も随分増えました。

気になる方はこの記事読んでね。w

美味しいスイカの選び方【決定版!!】「本当に美味しいスイカ」の選び方を、スイカ農家が教えます!まだ、「福賀すいか」食べたことないの?

人件費をかけてでもしっかり品物を作って売ることが成立しますね。

通年で雇用する必要なんてない。

通年で忙しい作物なんてほとんどありません。

ほうれん草は品種を変えて年中収穫することができますが、それでも夏は収量が落ちるので、作業の忙しさには波があります。

スイカなんて完全に春〜夏の仕事です。

そんな所に通年で人を雇っても、冬はやることないですよね。

そもそも農業で通年雇用すること自体に無理があるんです。

できるとすれば、品目を増やして通年で作業ができるようにしたり、冬に別の仕事をするような場合でしょうか。

でもそれなら、無理に自分で通年雇用しなくても、春夏の雇用と秋冬の雇用をそれぞれ別の事業主が用意した方が楽ですよね。

僕らはこの夏、すいかの栽培作業〜収穫期間だけに人員を募集する”援農”を実験的に導入しました。

援農について考える地方移住を検討中の人へ。援農という新しい生き方を提案する。

援農参加者の活躍で、今年もレベルの高いすいかを作ることができました。

柔軟な奴が勝つ。

結局、常に新しい思考を持った身軽な農家が生き残っていくんじゃないでしょうか。

売り方も、雇い方も、農家を取り巻く環境の方が変化してるんだから、さっさと農家も舵を切らんといかんです。

とにかく先ずは家内労働からの脱却。

20年先に、どれだけの農家が生き残っているか、気になる所ですね〜。